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オリヴィアは二人の前に立ち、小首を少しかしげ、確認するように言った。 「…はい。そうです」 二人のうち、ユーマの方が、消え入りそうな声でそう言った。マーサの方は青い顔をして、ひとつ頷くのが精いっぱいらしかった。 こちらの世界のユーマとマーサは、ルイと同じ、15歳だった。 二人とも、真朝と夕真のように、双子だった。ただし、こちらの世界では、ユーマの方が兄で、マーサの方が妹だ。でも、二人とも、真朝と夕真のように、あまり似ていない双子だった。 マーサは、15歳の女の子の平均身長だった。肌の色が紙のように真っ白だ。その点で、かなり印象に残る。病弱ではなく元気そうだが、全体的に穏やかで、やさしそうなお姉さん風な人だな、と真朝は思ったので、彼女が怖がっているのを見ると、真朝はさらに気の毒に思った。 彼女の髪の色は月光のような白っぽいまっすぐな金髪で、背中のあたりまで伸ばされていた。瞳の色は、明るい飛び色だった。この瞳の色がなかったら、彼女は白っぽい、という印象ばかり強くなっていただろう。 ユーマは、背がルイくらいあった。だけど、もう少しがっしりしている。年齢の割には、たくましいかもしれない。それから、肌の色は白だったけど、彼の妹よりは普通の肌色だ。 顎ががっしりしていて、どこか無骨そうだった。あまりハンサムではないが、無骨そうでも、何となく親しみが持てる雰囲気をしていた。髪の毛は落ち着いた黄緑色で、マーサと同じように真っ直ぐな髪で、短めに切っていた。瞳は、寡黙そうな黒色だった。 真朝と夕真は、体格の良いユーマが、学園長の前で出来るだけ小さくなっていようと、努力をしているのが、何となくおかしく思えた。 オリヴィアも、マーサたちの様子を見て、先ほどよりも怒りが治まってきたらしい。 しかし、二人がした事は軽くない。 オリヴィアは厳しい態度を崩さないようにしながら、真面目な表情で、魔法使いの卵の二人を見つめた。 「あなたたちをここに呼んだのはね、確認したいことが一つと、お願いしたい─いえ、命令したいことが一つあったからなの。まず、確認したいことから聞くわね」 オリヴィアが「命令」と言った時、マーサとユーマは二人とも、それまでよりもさらに緊張した。そのままで、彼女の言葉を待った。 「あなたたち、一カ月かそのくらい前に、いえ、まあ、いつでもいいんだけど、この学園に伝わる噂の一つ、〈門の召喚〉をしたことがあるかしら?なかったら、もうしわけないんだけど」 二人の顔が、さらに青くなり、おずおずと、真朝と夕真を見つめた。あの二人は、見るからにここの世界の人間ではない、という服装をしている。
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