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真朝が呆然として周りを見ている間も、そのアパートから人が出たり入ったり、道を忙しそうに人々が歩いてたりした。物珍しげに、真朝たちを眺めている人たちもいたが、彼らも自分の仕事が忙しいのか、さっさと通り過ぎた。 建物の様子と人々の服装は、真朝たちの世界のヨーロッパとイスラムの中世のような感じだった。まあ、後はアニメや漫画のファンタジー風なものも、混じっているのだが。 「お姉ちゃん、後ろを見てみなよ!この門、僕たちが通ってきた門と、完全に同じだ!」 異世界の様子を完全に楽しんでいるらしい夕真の声に促されて真朝が後ろを振り返ってみると、そこには、立派な白っぽい石で造られた門が、堂々と立っていた。 門は堅そうな、白いすべすべした石で造られていた。そして、門柱の部分には、綺麗ですっきりとしたドレスを着た綺麗な女の人たちが三人、それぞれの頭に大きなかめを乗せ、腕を組んで踊っているらしい彫刻がほられていた。 門の屋根の部分にも、細かい彫刻がほられていて、綺麗だった。 そして、夕真が言ったように、真朝たちが通ってきた門と、完全に同じだった。 真朝たちは、その門のちょうど前にいた。その門からすぐにさっきの通りが始まっていて、門のすぐ側までアパートが立ち並んでいた。 しかし、門の内側は、外側とはうってかわって静かだった。 白い四角なざらざらした石と薄茶色のざらざらした石を、丸い模様になるように敷き詰めた静かすぎる正方形の広々とした庭があった後、古そうな、10階建くらいの建物が、いくつも立ち並んでいた。 建物は重々しい、黒っぽい色をし、ざらざらした感じの、石のような物で建てられている。どっしりした感じの建物で、門のような彫刻は、ここから見える、多分正面玄関の周りだけに施されていて、後はすっきりしたものだった。 そして門のところから、その建物の正面玄関だと思われる玄関まで、金色の星型の模様が、いくつか続いていた。 「…ぼくたち、あの門から、本当に、この世界にテレポートしたんだ!アニメか小説みたいだ。すごい!」 夕真はまだ興奮しているらしかった。 そして夕真はそのまま、しかし、どこか考え深げに言った。 「…そういえば、ぼく、このレンガの建物を最初に見た時には神殿だ、って思ったけど、そうじゃないかも知れないね」 「…どうして?」 真朝はまだ呆然としながら言った。
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